Kinematic App について
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Kinematic Appの特徴やワークフロー、計測した点群の例などをご紹介します。
Kinematic App とは
TLSの通常計測
TLSの通常計測は、内部のミラー回転が縦方向にラインスキャンしながら25秒で水平回転1周することによってパノラマの3次元データ(6mm@10m) が取得されます。
計測が完了したら、次の計測位置にスキャナーを設置して再びスキャンを実行します。
RIEGL TLS Kinematic App (キネマティック計測)
超高速なスキャンスピードを利用する、TLS キネマティック計測
TLS自体の位置が移動しながら計測を続けていくので、移動した分だけ計測される範囲が広がっていきます。
これは、MMS (Mobile Mapping Sysytem)の計測に近いイメージです。
Kinematic Appは、スキャナーは約2秒で水平方向1回転。
縦のラインスキャンと水平回転を続けながら、連続的にスキャンしていきます。
1つに統合処理されたデータ
点群データの評価
ソフトウェア処理によってバラつきの少ない点群データが完成します。
Kinematic App ワークフロー
現場でのワークフロー
- スキャナーに搭載しているRTKアンテナをFIXさせる
- スタティック計測を1回行う (30秒)
- キネマティックモードで動き始める(計測)
~計測終了~
- スタティック計測を1回行う (30秒)
- 作業終了
データ処理のワークフロー
- RiSCANPROにデータを読み込む
- 必要なタスクにチェックマークを入れてスタート
- 3次元データの完成
Kinematic App の特長
- 一般的なキネマティック計測で必要とされる高価なIMU/GNSSシステムが不要。
- TLSに内蔵されている安価なMEMS IMUとオプションのRTKアンテナの情報を使用。
- 後処理ソフトウェアにおいて、点群データのマッチングから最適なトラジェクトリーデータ再生成することで最終的な3次元データの高精度化を達成する。
- 絶対精度は2~3cm(TLS通常計測は5㎜前後)UAVレーザー、MMSのような精度感覚で。
- SLAMの技術は使用していない。
主な注意点
- GNSSが受信できる環境であること
- 移動速度は時速15km以下であること
Kinematic App を利用するメリット
- 通常のTLSとしては、圧倒的な生産性を誇る VZ-600i
- 高額なIMU/GNSSシステムが不要で、移動体計測に早変わり
- スタティックとキネマティックの切替に大掛かりな作業がない
- 全体をKinematic APPで、必要に応じて部分的にスタティック計測のデータを合成することでメリハリのあるデータが作成可能。
Kinematic App が活躍する場面
MMSではコストがかかりすぎるが、SLAMでは点群データの品質に納得できない場合。TLSほどは精度を求めないが、広範囲な3次元データが必要な場合に真価を発揮します。
短時間でざっとしたデータを取る場合に最適。
計測手法との比較:400m
計測距離:400m
通常計測の場合
- 計測
- 24か所
- 現場計測時間
- 27分
Kinematic Appの場合
- 計測
- 平均2.6km/h (0.72m/s)
- 現場計測時間
- 9分16秒
通常計測の場合
取得データ例
Kinematic Appの場合
取得データ例
計測手法との比較:8.35km
計測距離:8.35km
通常計測の場合
- 計測
- 556か所
- 現場計測時間
- 9時間16分 (556分)
※15m間隔で計測した場合のシミュレーション
Kinematic Appの場合
- 計測
- 平均7.5km/h (2.08m/s)
- 現場計測時間
- 1時間7分(67分)
※実測値
左図は点群のばらつきをカラー段彩表示したものです。点群のばらつきは5mm以下となり、VZ-600i通常計測の場合と同等レベルになります。
Kinematic App プラットホーム
自動車
ボート
その他
マンパワー
カート
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